think outside the box

たわいもない斜めの視点

引っ越しから得た人情と自戒の念

気温もだいぶ暖かくなり、気持ちのいい時期。

こういう時は新しいことがしたくなります。なんか近辺を一度整理したいなという気持ちになり、引っ越しすることにしました。

 

 

本日は6月12日。家の退去日です。

 

 

でもまだ新居は決まっていません。

 

 

僕は基本的に計画性があまりなく何でも突発的に決める傾向があります。

引っ越しを思いついたのも割と直近で、何となくスーモやホームズを眺めながらいいとこあればいいなぐらいの感覚でみていました。

しかし、人の感情というは頭で考えているよりも行動しだすと一気に加速するもの。

実際に不動産屋で物件を選び、内見を重ねていくと、いろんな欲も出るし早く引っ越して新しい生活がしたい願望が如実に強くなって行きます。

 

これが5月下旬の話。

確実に退去の日は迫っています。

5月という時期的にも物件の数が少なく、中々いいと思えるものが出てきません。

僕をよく知る人たちは新宿の都庁の下にいい物件があったよ、ブルーシートだけどwwなどとみんなが口裏を合わせたように言ってきます。

正直どこでも寝れますが、そろそろいい部屋に住みたいんじゃー。

 

流石に焦りを感じ始めます。

見ていたホームズのサイト名がホームレスに見えてきます。

出勤途中で出会うホームレスの方々に親近感を覚え始め、こんにちはと挨拶しそうになった時に危機感を感じ始めました。

 

 

大家さんに相談だ!

 

僕は駄目元で交渉してみることにした。

まずは管理している不動産屋に電話をして退去日が伸ばせないか聞いてみる。

鼻で笑われそれはできないという返答に心の中でそれゃそうだ!と自分で納得しながらも少し粘ってみた。

すると大家さんに聞いて見てくれるという。返事が出次第折り返し電話をくれると。

しかし、勝率はかなり低いはず。僕の選択肢の中に確実に住所不定の文字がチラつき始めた。

代々木公園....上野公園......新宿中央公園....

夜はまだ寒いよね.......

 

二、三日待っても返答が来ず僕は痺れを切らして返事の有無を確認する電話をした。

こんな電話をしていること自体がただのDQNなのだが、背に腹はかえられない。

覚悟という刀を抜けずに理想ははるか星の彼方な状態で電話に出るのを待つ。

 

ガチャ

 

 

この前の返答どうでしょうか?

 

少し間が空いて担当者の方が答えてくれた。

 

その答えは驚きと人情と優しさと自分の甘さと歓喜と尊敬と興奮と虚無を一まとめにしたもんじゃ焼きのようだった。

 

「最近、仕事も頑張っていそうだし割と長めに住んでいてくれてるし、出て行くのは次の家が決まってからでいいみたいですよ。決まり次第連絡くださいと大家さんが言ってましたよ。

内の不動産屋でもよろしければ探しますので。」

 

溢れる感情を抑えきれず、その場で土下座から土下寝に移行しながらありがとうございます、を連呼した。

 

神だ。

 

神だ。

 

 

僕は直ぐさま大家さんにお礼を言おうと電話した。

そして、感謝の念を心から伝えた。

僕は泣く準備を整えていた。

直接大家さんから先ほどの言葉を聞いたら涙なしではいられない。

 

「引っ越されてるそうですね。

決まったら早めに電話してくださいね、

はい、はい」ガチャ 

 

秒で切られた。

 

完璧なツンデレ。流石です大家さん。

 

僕は自分で運がいい方だと思っています。過去にもたくさんの人に助けられ沢山の人のお世話になっています。

 色んなものを貰い、人という資源で成長させてもらっています。

今回の引っ越しに関しても何人もの友人に不動産屋を紹介してもらい、日にちは過ぎてしまいましたが、いろいろな物件を紹介してもらいました。

今良い所が出てきて契約できそうです。

 

平凡な日常ではなく波乱の中に感謝の念や自戒の念が育つ要素が織り込まれており、そこに気づきと学びが折り重なって信念のようなものが芽生える。

 

今回の引っ越しにで関わった方々に心から感謝します。

 

めでたし、めでたし。